個人のお客様ブログドナーチャイルドであることを子どもにどう伝えるか
ドナーチャイルドの親

ドナーチャイルドであることを子どもにどう伝えるか

By クリオス | 11/1/2018
ドナーの助けにより生まれたことをお子さんに伝えるお母さん

子どもたちの多くは、人生のある時点で、自分がどのようにしてこの世に生まれてきたのかについて知りたがるようになります。これはドナーチャイルドも同様ですが、彼/彼女の場合、他の子どもたちとは少々事情が異なります。本人にドナーの助けにより授かった子どもであることを伝えるには少し工夫が必要です。いつ、どのように伝えるべきか、どんな反応を想定しておくべきか、予め考えておく必要があります。そこで、ドナーチャイルドへの告知方法について、ここにいくつかのヒントをまとめました。 

ドナーの助けにより生まれたことを、なぜ 子ども に伝えるべきなのか? 

長年にわたって、親が子どもにドナーチャイルドであることについて話すべきかどうかについて、論争が繰り広げられてきました。子どもに告知するべきかどうか、どのように伝えるべきかについては、各家庭の判断に委ねられています。しかし、家族研究を専門とするSusan Golombok教授によると「告知は正しい行為である」という見方が主流となってきているとのことです。 

この記事をご覧になっている方は、すでにご自分の(未来の)お子さまにドナーの助けにより生まれたことを告知しようと決めていらっしゃるかもしれません。しかし、それが正しい判断なのかまだ決めかねている方、あるいはご自分の選択に自信を持ちたいと考える方は、以下の理由を参考にしてみてください。 

  • DNA鑑定やSNSなどを利用して、家族の歴史をひも解くことはかつてないほど手軽になった現在だからこそ、子どもに真実を伝えることが推奨される。いずれ本人の知るところとなるのであれば、他人から聞かされるより親から直接知らされたほうがよい。 
  • 誠実であることと相手を尊重することは、どんな場合もよい人間関係を築く基礎となる。これは親子関係においても同様。 
  • 親子の間で様々な違いがあったとしても説明することができ、子どもも納得することができる。 
  • 子どもが成長過程で、ドナーの助けにより授かったという事実を自分の自我や人生に受け入れることができる。 
  • 必要な場合、子どもの遺伝由来の(または遺伝由来ではない)病歴すべてについて、医師に伝えることができる。 

告知(テリング)は「プロセス」 

ほとんどのドナーチャイルドの親御さんは、多少の差こそあれ、基本的に次のような内容をお子さまに伝えることになるかと思います。「私(たち)はあなたが生まれてくることを心から望んでいたけれど、なかなかうまくいかず、いろいろなことを試したの。やっとあなたを授かることができて、とても感謝しているのよ」と。ただ、どの程度まで詳細を伝えるかについては、告示時のお子さんの年齢によって異なります。 

ドナーの助けにより生まれたことをお子さんにどのように伝えるか

ドナー・コンセプション・ネットワーク(Donor Conception Networkでは、子どもが5歳未満の段階で告知することを推奨しています。これは、子どもの人生にドナーの存在が自然に溶け込んでいくようにするためです。また、子どもの物心がついた後に真実を知らない期間を設けないようにするためでもあります。前出のSusan Golombok教授の研究によると、就学前に告知された子どもは、親とより良い関係を築く傾向があるとのことです。しかし、未就学の子どもへの告知には、それなりの準備が必要です。子どもが理解できないような詳細な内容を告知の当初から伝える必要はありません。子どもは成長するにつれて理解力や認識力が高まりますので、それに応じて情報を増やしていけばよいのです。 

ドナーの適切な 呼び方  

告知をする前に、ドナーのことを話すときにどのような言葉を使うかを考えておくとよいでしょう。彼を「ドナー」と呼ぶべきか、それとも「父親」と呼ぶべきか。ドナーは妊娠に必要な遺伝物質の50%を提供してくれていますが、子どもにとっての社会的な親になることはありません。また、子どもの人生においてドナーにどのような役割を果たしてもらいたいかも考えてみてください。そのうえで、どのような言葉を選ぶか検討しておくとよいでしょう。 

子どもの 反応 を想定する 

お子さまの年齢や告知の方法によって、お子さまの反応は「おやつを食べていい?」から 「精子はどんな形をしているの?」まで、さまざまなものが予想されます。小さなお子さまの場合は、遺伝についてあまり気にしないことが多いですが、年齢が高くなると反応が大きくなる傾向があります。動揺が見られる場合は、お子さまの意思を尊重し、情報が定着してさらに質問したいことが出てきた頃に、再度そのことについて話す機会を持つことが大切です。お子さまが自らの出自に好奇心を持ったからといって、遺伝的なつながりがない親から気持ちが離れていくわけではないことを忘れないでください。 

Signe Fjordさんがお嬢さんにオルタナティブ・ファミリーについてどのように話したか、また、ドナーチャイルドとして告知を受けて育ったEmmaがそのことをどのように感じてきたか、ブログ記事をご覧ください。