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レズビアン・カップルが子どもをもつという夢を叶えるまで

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レズビアンや同性カップルが赤ちゃんを授かることを願われる場合、妊娠するための選択肢は色々あります。妊娠するために最もよく使われている方法は精子ドナーを利用することです。このブログ記事では、不妊治療の基本的な選択肢やレズビアンカップルが赤ちゃんをもたれるうえで検討すべきことについてご案内します。 

同性の親となることを願うレズビアン・カップルは、いくつかの種類の不妊治療がご利用できます。どんな方法を選ばれるかはお二人のご希望や妊孕性の状況、ご予算、お住まいの国の法規制などによって変わります。クリニックでのドナー精子を使った治療についてお話すると、レズビアン・カップルが最もよく使う不妊治療の選択肢は人工授精、体外受精、相互体外受精になります。もちろんそのほかにも代替手段はありますが、そちらはこの記事の最後で触れます。

レズビアン・カップルが赤ちゃんをもつための基本的な選択肢 

赤ちゃんをもちたいと願うレズビアン・カップルの基本的な選択肢は、ドナー精子を利用することで、治療法には以下のものがあります。

  • 人工授精(IUI) : 女性の子宮内に細長いチューブで提供精子を注入するもので、一般的に人工授精と呼ばれます
  • 体外受精 (IVF)
  • 相互体外受精 (ダブル・ドネーションとも呼ばれます)

1.人工授精 (IUI) とは

人工授精は、最もシンプルで安価な不妊治療の形態なので、多くのレズビアン・カップルはここから始めることになります。人工授精は、医師が細いプラスティックのチューブで女性の子宮に精子を注入するもので、ほんの数分で終わり、痛み止めや投薬は必要ありません。

多くの場合、このシンプルな不妊治療で妊娠に至る可能性が一定程度あります。しかし、何らかの不妊の問題を抱える可能性がある場合、あるいは人工授精でうまくいかない場合には、母親二人で家族をつくる夢を叶えるためにより高度な不妊治療が必要になることもあります。

2. 体外受精 (IVF) とは

体外受精は人工授精より体への負担は重く時間がかかり、多くの場合もっと高価です。しかし一般的に、妊娠率はより高くなります。体外受精では実際の治療が始まる前のホルモン療法で卵巣を刺激します。準備ができたら卵巣から卵子を採取し、それからラボでドナーの精子と受精させます。

数日のうちに、受精した卵子は望ましくは胚に育ち、女性の子宮に移植されるか、必要となるまで保管庫に凍結保存されます。同性の親となる過程で、人工授精を3回から5回試してもうまくいかないようなら、たいていの場合体外受精が次のステップです。

3. 相互体外受精とは

相互体外受精 (国によってはダブル・ドネーションやクロスオーバーと呼ばれています)は、レズビアン・カップルの間で一定の人気があります。しかし、どんな国でもこの治療が許されているわけではありません。ダブル・ドネーションをする場合、一人目の女性から採卵し、ドナー精子と受精させてから、もう一人の女性の子宮に移植します。そして願わくば胚が着床し、妊娠が実現します。こうすることで、一人の女性は子どもと遺伝的に結びつき、そのパートナーは子どもを身ごもり、出産し、授乳するという形で、両方の女性が身体的に妊娠に関わることができます。

もしダブル・ドネーションを通じて、母親二人の家族になる夢を叶えることにご関心がおありでしたら、この治療がお住まいの国で許されているか、あるいはどこか別の国に行かないとならないかを調べることから始める必要があります。治療を受けるために海外へ渡航するおつもりでしたら、リンクをたどって不妊治療ツーリズムに関する記事も読まれることをお勧めします。 

写真を見ている妊婦

レズビアン・カップルの治療過程

レズビアン・カップルとして不妊治療を始める際に、どんな想定をしていたらいいのでしょうか。まず申し上げておきたいのは、それぞれの方のお身体や特に月経周期に合わせるため、治療の過程は人によって異なるということです。そのため、事前に月経周期を記録しておくと、自身とクリニックが治療計画を立てるのに役に立ちます。次に申し上げたいのは、レズビアン・カップルにとっての治療の過程は、不妊治療を経験される他のカップルやシングルの方とほぼ同じだということです。

どちらがお子さんを身ごもるのかを決めたら、最初のステップは通常、ホルモンのレベルをチェックするため月経開始から3日目に血液検査をすることです。不妊治療をする医師によっては、女性の生殖機能もチェックし、子宮と卵管が閉塞していないことを確かめます。これにより、どんな種類の不妊治療を受けるかを決めることができます。治療計画が決まったら、治療前にクリニックに届くようにドナー精子をご注文なさってください。 

人工授精の手順

人工授精の際には、妊娠をする可能性が最も高い排卵期の頃に、精子の注入を行います。卵巣の超音波検査によって、不妊治療をする医師は排卵がいつ起こるかだいたい予測することができます 。クリニックによってはこの手順に手を貸し、少量のホルモン剤や排卵のトリガー注射を処方して、タイミングを管理してくれるかもしれません。ホルモン注射は最初は怖く思えるかもしれませんが、治療が成功するための最適条件をかなえる目的に過ぎないことを思い出してください。不安を和らげ、不妊治療にチームワークで取り組むために、多くのレズビアン・カップルは治療を受ける人がパートナーにホルモン注射をしてもらうかたちで、一緒に注射を行います。

人工授精自体はクリニックで実施され、ものの数分で終了します。通常は、その後横になって休む必要はないため、帰宅したり仕事に戻ることができます。2週間経つと、妊娠検査を実施することができます。もっと早く調べてみたくなるでしょうが、排卵トリガーの注射にはホルモンが含まれているため、最初の数週間は偽陽性が出る可能性があることに留意してください。

体外受精の手順

(相互体外受精を含めて)体外受精をする場合には、採卵に臨む女性は通常、採卵の1,2週間前からホルモンを注射しなくてはなりません。これらのホルモンは採卵までに卵を成熟させ、その数を最大限まで増やすよう助けます。ホルモンの種類と量はそれぞれの方に合わせて処方され、人によっては何らかの不快な症状が出ることもあるため、お身体がそれにどう反応するかによっても変わります。不妊治療を行う医師は通常、卵の成長を観察するため、このステップで定期的に超音波検査を実施します。

卵自体は小さすぎるため、肉眼では見えません。代わりに医師は、卵が入っていると見込まれる卵胞の大きさと成長を測ります。タイミングが来たら、ちょうど36時間後に排卵が起こるよう LHサージを促す注射を打ちます。採卵に当たっては、静脈麻酔と鎮痛剤が使われるのが一般的です。医師はそれぞれの卵胞から卵をそっと回収し、ディッシュに載せます。どのくらいの時間がかかるのかは、卵の数によります。終了後には休養が必要なので、その日は仕事をお休みをする心づもりでいてください。

その間、ドナー精子が成熟卵にふりかけられ、それから5日、6日ほど、受精して胚に育つかが観察されます。うまくいった受精胚はその後、お子さんを身ごもろうとする女性の子宮に移植されます。採卵から5日目か6日目に新鮮胚が移植されることもあります。次のステップに進む前に体が休養を必要とする場合もあり、その場合には胚は凍結され、胚移植の時まで保管されます。胚移植の前と後では通常ホルモン剤を摂り、胚が着床する可能性を高めます。胚移植は10分ほどを要する単純な手順であり、麻酔を必要としません。

二週間したら血液検査を行い、治療がうまくいって近い将来、二人の母親で構成された家族となるのかどうかが決まります。

不妊治療を始めるにあたって3つの検討すべきこと

同性の親になるための道のりを歩み始める前にいくつか、お二人が決めたり、行ったりしなければならないことがあります。以下では、レズビアン・カップルが不妊治療を始める前に話しておかなければならない3つのことを挙げています。

  • どちらがお子さんを身ごもるのか: レズビアン・カップルにとって不妊治療を始める前にしなければならない重要な決断に、どちらがお子さんを身ごもるのかということがあります。たくさんの検討すべき要素があり、年齢、健康状態、ご本人の意思などがその決定に影響するでしょう。
  • ドナーの選定: お二人に適した精子ドナーを選ぶのには時間がかかるかもしれません。ドナーに関してどのくらいの情報を知りたいのか、そしてお子さんが将来精子ドナーに連絡を取れるようにしたいかを決めることが、お二人のはじめの一歩を進めるのに役に立つかもしれません。
  • どこで治療をするか: 残念ながら、どこの国、どこのクリニックでもレズビアン・カップルに不妊治療をしてくれるわけではないため、どこに行くのかを見つけることが最初のステップとなります。願わくは近いところにある、お客様が同性の両親になるのを助けようという気持ちを持つ不妊治療クリニックを見つけましょう。国によって法規制が大きく異なるため、レズビアン・カップルとしてどんな法的な選択肢が与えられているのかも併せて検討する必要があります。よろしければクリオスがお客様の選択肢についてお調べし、適切な不妊治療クリニックを探すお手伝いをさせていただきます。
二人の日本人女性

レズビアン・カップルとして赤ちゃんをもつための、その他の方法

ドナー精子を使った不妊治療は、レズビアン・カップルが母親二人で家族を築く夢を叶えるための唯一の方法というわけではありません。経済的な理由、法規制による制限、あるいは個人的な希望や信念といった要因に基づき、ドナー精子を利用しない場合もあります。 
クリオスのような精子バンクからのドナー精子を利用する代わりに、レズビアン・カップルは里親になることができます。また別の選択肢は、お知り合いのドナーからの提供精子を利用することです。お知り合いのドナーというのは親となるプロセスを手伝うと決心した男性の友人で、通常のドナーのような扱いになるのでもいいですし、家族の一部になるのもいいでしょう。こうしたタイプの家族はコペアレンティング(共同育児)、あるいはレインボー家族と呼ばれます。

同性カップルの成功の物語

ドナー精子の助けで親となった同性カップルの話にご関心がありましたら、下のリンクから私たちの元に届いた幸せなお客様の体験談をお読みください。

喜んでお手伝いします

クリオスでは、お客様がお子さんをもつ夢を叶えるお手伝いをいたします。弊社のカスタマーケア・チームが、ドナー精子のご購入の手順や不妊治療に関して、そしてお住まいの国の法規制がお選びになったドナーや治療にどう影響するかなどに関して、お客様の疑問にいつでもお答えします。

ドナーの助けを借りてお子さんを授かる可能性を探ってみることにご関心があれば、下のボタンに従ってご利用できるドナーをご覧になってみてください。リンクをたどることで、レズビアン・カップルのためのドナー精子についてもっと詳しく読んだり、精子ドナーご利用にかかる費用例をご覧いただけます。

精子ドナー検索

レズビアン・カップルが赤ちゃんをもつ方法に関するよくある質問 

レズビアン・カップルはどのようにして赤ちゃんをもつことができますか?

レズビアン・カップルが赤ちゃんをもとうとするとき、ご利用できる選択肢はいくつかあります。多くの場合、レズビアン・カップルはドナー精子を使って人工授精を行い、子どもをもつ夢を叶えます。ドナー精子を利用する利点の一つは、親子の遺伝的関係が作れることです。

レズビアン・カップルが妊娠を試みる際、どんな治療法が最もよく選ばれますか?

レズビアン・カップルが妊娠しようとしたとき、もっともよく選ばれている不妊治療は人工授精です。人工授精は人工的な受精プロセスの中でも最も安価で身体に負担がないタイプのものであるため、レズビアン・カップルがお子さんをもつまでの道のりをスタートさせる魅力的な選択肢だからです。

精子ドナーを利用して妊娠するレズビアン・カップルはどのくらいいますか?

2021年のクリオスの個人のお客様のうち、32%がレズビアン・カップルで、ドナー精子を利用して妊娠を試みていました。レズビアン・カップルにとって精子提供は、遺伝的に親子関係を保ちつつ親になる夢を叶えるための方法です。 

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