個人のお客様精子について運動精子の数(MOT)と質

    運動精子の数(MOT)と質

    クリオスでドナー精子を注文する際には、どの運動精子の数(MOTの精子を選ぶか決めなくてはなりません。これは精子の質にかかわる問いです。 このページでは運動精子の数についてもっとご理解いただき、それぞれの不妊治療に合わせて私たちが通常推奨する運動精子の数に関してお読みいただけます。 


    ドナー精子を使っての不妊治療では、最大限妊娠の可能性を上げるため、精子は高品質でなければなりません。そのため、当社では提供される精子を毎回徹底的に精査し、運動精子の数で分類して各精子ストローにラベル付けをします。これについては、以下でもっとご説明します。 

      

    顕微鏡を使ってドナー精子サンプルの品質を評価するクリオスの検査技師

    運動精子の数、MOTとは何か 

    別名MOTとも呼ばれる運動精子の数は、精子の質を計測するうえでのパラメータの一つです。MOTは1ミリリットル当たりの精液に含まれる運動精子の数です。つまり、MOT20の精子には1ミリリットル当たり、少なくとも2000万の運動精子が含まれていることになります。 

    クリオスの精子ストローは、0.5ミリリットルの精子が入っているものがほとんどです。ですから、MOT20の精子ストローを購入すると、融解後には少なくとも1000万の運動精子が含まれていることになります。なかには内容量が0.4ミリリットルのストローもあり、その場合には20%の割引が適用されます。 

    クリオスには、MOT5、MOT10、MOT20、MOT30+の精子ストローがございます。ご自身の不妊治療にぴったりと合った質のものをお選びいただくことができます。 

    自分の不妊治療に、どのMOTを選ぶべきか 

    お選びいただくMOTは、受けられる不妊治療の方法や不妊クリニックの方針によって異なります。ご自身の治療にどのMOTを選ぶかについては、治療されているクリニックにご相談ください。 

    以下では、運動精子数を決める際の一般的な推奨を記しています。 

    • 人工授精には、MOT10以上のIUI用ストローを1本お使いになることをお勧めしています。 
      クリニックがICIストローを好まれ、そちらでIUI治療用に用意される場合には、MOT5のストローを4本か、MOT10のストローを2本、あるいはMOT20のストローを1本、選ばれることを推奨しています。 
    • 体外受精には、MOT5以上のIUIストローを一本お使いになることをお勧めします。 
    • 顕微授精の場合には、クリニックによって推奨が異なるため、ご注文の前にクリニックと相談なさることをお勧めします。一般的には顕微授精を行う場合には、MOT5のストロー1本で十分です。IUI用ストローもICI用ストローもどちらもお使いいただけますので、クリニックのご希望でお決めください。 
    • シリンジ法(ICI)の場合、MOT10以上のストローを2本お使いになることをお勧めしています。IUI用ストローもICI用のストローもどちらもお使いいただけますので、クリニックのご希望でお決めください。 

    IUIとICI精子ストローの違いについてもっとお知りになりたい場合には、リンク先をご覧ください 

    運動精子の数はどうやって計測するか 

    運動精子の数と質を計測するには、いくつかの方法があります。ラボでサンプルを受け取ると、当社では以下を調べます。 

    • 精子の濃度 
    • 精子の運動能力 

    精子は凍結への反応が異なることがあるため、サンプルをいったん凍結、融解させてからこれらのパラメータを計測することで、当社では最高品質の精子を保障しています。CASA(コンピュータ支援精子分析)と呼ばれる自動化されたシステムを用いて、精子の質と運動精子数を計測しており、非常に精度の高い結果が得られます。 

    しかし、精子は生きた物質であり、温度などの数々の要素に対して非常に反応しやすいものです。そのため、一つの精子サンプルに対して二つの別の分析を行って結果を比較した場合、正確な運動精子数において違いがみられることがあります。クリオスでは20%の誤差を受容しています。当社では、運動精子の数が表示されているものと同じかそれ以上になる(MOT10ストローの場合、1ミリリットル当たり運動精子数が1000万以上を含む)ように努めており、多くの場合は精子サンプルは表示よりも高い運動精子数になっていると証明されています。しかし、当社のストロー取り扱いについての説明に従ったにもかかわらず、クリニックが行う融解後の計測で精子サンプルが表示する運動精子数よりも20%以上低いことがわかった場合には、クリニックはクレームを入れることができます。そののちに、当社でラボのスタッフとともにクレームの妥当性を判定します。 

    Cryos lab performing a sperm quality test to measure sperm motility

    運動精子数の低さと妊娠の可能性 

    男性の精子の質は時間が経つと変化するため、当社ではすべての提供精子を徹底的に分析しています。精子ドナー検索では、MOT5以上のものに限ってご注文が可能になっています。 

    ストレス(例えば、試験期間中)、病気、体重の増減といった要因で、一時的に運動精子数が落ちることがあります。研究によると、すべての男性の20%で人生の何らかの時点で、精子の質が落ちる経験をすることがわかっています。 

    運動精子数の低さは、その男性の精子を用いて妊娠することが不可能なことを意味しているわけではありません。しかし、ドナー精子を用いた不妊治療において、できる限り成功のチャンスをつかんでいただくために、当社ではドナーの精子の質と運動精子の数に関して高い条件を課しており、とても高い精子の質をもった男性だけをクリオスでドナーとして承認しているのです。 

    精子ドナー候補者が申込書を送るとまもなく、どの人も事前精子サンプルを提出するように頼まれます。そしてその精子の質が文句なしだった場合に限って、精子ドナースクリーニングの過程に進むことができます。 

    クリオスでは治療に高品質のドナー精子を保障するよう最善を尽くしていますが、お客様の方でも成功のチャンスを上げるためにご自身でできることがございます。 

     

    運動精子数に影響を与えるものと、その改善法 

    ライススタイルにおける選択は、運動精子の数を高く保つために重要な要因になっています。アルコールや喫煙、不健康な食事といったものは、精子の質に悪い影響を与えます。そのため精子の運動性のレベルを上げるためには、バランスの取れた健康的な食事習慣に配慮する必要があります。 

    健康的なライフスタイルの一部に、運動があります。運動精子の数の改善においては、適切な運動量が重要です。運動のし過ぎは運動精子の数を減少させることがあるため、適切な運動量が推奨されています。 

    もう一つ、運動精子の数を減少させる重要な要因として、睾丸を熱へさらすことがあります。サウナや高温の入浴、日焼けサロン、きつい下着は精子に悪い影響を及ぼすことがあるため、運動精子の数を保つ、あるいは改善するためには避けるべきです。 

    ライフスタイルを変えてから、男性の精子の質が目に見えて改善するまでには、3カ月近くかかることがあります。男性不妊の原因とその予防については、こちらをご覧ください。 

       

    親になるまでの道のりの次のステップ 

    ここまでのご説明によって、運動精子の数という表現について明瞭になったことを願っています。すでに出てきたように、不妊治療にドナー精子をご注文される際には、どの運動精子数のものを選ぶべきか、不妊治療クリニックにご相談されることをお勧めします。 

    この先に進む準備ができたら、精子ドナー検索に進まれるか、あるいはクリオスに連絡をして個人的な助言をもらってください。